過去ログ - 向井拓海「The Passion――判定は許さない」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 19:30:51.37 ID:hGctJzQM0
「貴女の死を弔う為、彼は大通りへと花を供えるわ。
 雨の日も風の日も彼は毎日花を供えるの。そしてそれは49日間続く」

 柳が口を開く。虚ろな声が妙に印象的だった。

「渋谷凛、彼女の生家は大通りへ花屋を構えている。
 彼女は両親に代わり、時折店番を務める……親孝行な娘だから」

「アタシは花なんざ受け取ったところで、なにも嬉しくなんかねぇよ」

 涙がこぼれる。
自分の情けなさが悔しくてたまらない。
だけどあの物乞いのおっさんが無事だと知って、どこかほっとしているアタシも存在する。

「そして49日目、花屋の娘である渋谷凛は初めて彼へと声を掛けるの。
 幾度も繰り返し決まった時間に花を買い求める風変わりな客へと、興味を持ったから」




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