15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 21:33:56.96 ID:Ha53zHbko
「覚えてないです」
「……そういうものか?」
「さあ」
「好きだったんだろう?」
「好きだから付き合ったんです」
いつかのお返しというつもりではないが僕が笑いかけると、あいさんは皮肉っぽく笑い返してくれた。
「おかしな話だ」
「そうでしょうか」
「好きだったのに覚えてないなんて」
「あいさんは覚えてますか?」
「前に話しただろう」
「……ああ、ええ、はい、そういえば」
思っていたのと違った。
あいさんの恋人がどんな気持ちで別れの言葉を言ったのか、僕は知る由もない。
ただ、そう言われてあいさんがなにを感じたかは、なんとなく想像できた。
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