38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 22:11:03.29 ID:Ha53zHbko
「……私がちょっとばかり有名になったから、かな」
「人のことなんで、よく分かんないですけど、
会いたくないなら会わなくていいんじゃないですか」
「君ならそう言うと思ったよ」
肩の力を抜くようにふっと笑って、あいさんはようやくマウスピースを口にくわえた。
久しぶりの『亡き王女のためのパヴァーヌ』だった。音が口元に滲む。
前に聴いたのと同じように弱々しくって、消え入りそうで――淋しげなメロディの中に微かな光を灯していた。
もうすぐ、十一月が終わる。秋が終わる。
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