6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 21:20:49.69 ID:Ha53zHbko
あいさんのことが好きなのか、と言われたら、僕は否定も肯定もしない。
なんというか、あいさんが他人を好きになるというのがいまいち信じられなかった。
変化を感じないほどに緩やかな毎日を僕は過ごしていた。
小さな引っかかりが、その緩やかさに微かな傷をつけてしまった。
「お疲れ様でした。今日も綺麗でした」
仕事終わりのお決まり台詞。
いつもなら片手を上げて微笑んでくれるのだが、あいさんは怪訝そうな顔をして僕を覗きこんだ。
「……疲れているのは君の方じゃないか? 撮影中もボーっとして」
「そうですか?」
「そう見える。なにかあったのか?」
なにかあったのに違いはないけど、自分自身、なにかがなんなのかは、まだよく分かっていなかった。
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