9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/06(月) 21:24:46.53 ID:Ha53zHbko
あいさんは鼻で笑った。自嘲的な笑みだった。
そして、今までに彼女が見せた笑みと全く同じだということを僕は悟った。
「君は……どう思う?」
「どうって、僕は……」
「人の言う私と、私とが、全然違うのかもしれない。
君もね、私をどういう人間と思っているか知らないけど」
そう言って、ふっとため息をついたあいさんがなぜだか傷だらけに見えた。
「僕は、あいさんを誤解していたんでしょうか」
「さあね。どうだっていいさ」
あいさんはうつろで、投げやりで、少女のような顔をした。
きっとこの瞬間から、僕は彼女を好きになっていたんだと思う。
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