21: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/10/09(木) 20:19:39.65 ID:sthOuHbb0
夜、1人になってから色んな想像が頭を過ぎった。
こうしている今でも、人間と魔王軍の戦いは進んでいる。
「勇者」に希望を抱いていた人達は今、きっと不安で一杯だろう。
仲間達は皆から責められているかもしれない。
故郷の家族たちだって、きっと心配している。
勇者(私1人のせいで、皆が…)
今まで関わってきた人達の顔が浮かび、その彼らの顔が不安に染まっていることを想像するだけで身震いする。
まさか勇者が使命から逃げただなんて、誰も想像していないだろう。
勇者(私は何てことをしてしまったんだろう…)
色んな感情がごちゃ混ぜになり、涙が出そうになる。
勇者(泣いたって仕方ないのに…)
暗黒騎士「ひどい顔だな」
勇者「――!」
彼が部屋に入ってくる気配すら気付かなかった。
どうしてここの所ろくに帰ってなかったのに、こういう時に限って帰ってくるのか。
暗黒騎士「何があったんだ」
勇者「暗黒騎士様…」
相変わらず素顔は見えないけど、その声が自分を気遣っているようにも感じられて、つい気を許してしまう。
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