22: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/10/09(木) 20:20:08.72 ID:sthOuHbb0
勇者「もう混乱して、わからないんです…」
暗黒騎士「何にだ?」
勇者「今の状況に、今更ながら自己嫌悪で一杯で…。だけど勇者に戻るのは絶対嫌…だからもう、どうしていいのかわからない」
どうすれば気負いすることなく勇者を放棄できるのか――身勝手な願いだと思いながら、また自己嫌悪する。
勇者「勇者の存在は大きすぎます!私じゃもう抱えきれない!こんな私に、どうしろっていうんですか…」
我慢していた涙が流れた。
暗黒騎士は大層呆れているだろう。身勝手なことを口にしながら泣くなんて、強い彼には理解できないことだ。
そう思っていたけど、暗黒騎士の口から出てきたのは思ってもいなかった言葉で――
暗黒騎士「何故自分を責める?」
勇者「――え?」
暗黒騎士「困難から逃げるのは悪いことか。立ち向かって、潰れるのが良いことなのか」
暗黒騎士の言葉は明らかに自分を指していた。
自分は潰れかけていた――勇者という使命と、重圧に。
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