4: ◆WnJdwN8j0.[sage saga]
2014/10/08(水) 10:57:31.78 ID:lpuJ/0to0
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勇者「う、うーん」
ベッドで目を覚まし、まず最初にため息をついた。
また皆に怒られてしまう…。
これまでも私は何度も戦闘不能に陥った。それも、ほとんどが私の要領の悪さが原因している。
いくら私が勇者といえど、皆がパーティーのお荷物である私にいつまでも寛容でいてはくれなかった。
勇者(私なりに頑張っているつもりなんだけど…)
泣きそうになったけど、泣いたら僧侶さんに皮肉を言われてしまう。
勇者という生き方は私に合わない。そう思うけど、逃げることはできない。私に期待という重圧をかけてくる人達の中に、勇者を放棄することを許してくれる人が何人いるのだろうか。
勇者「もう、起きなきゃ…」
国の神官様がかけてくれた魔法のおかげで、私達は全滅しても、最後に祈りを捧げた教会まで戻ることができる。
かといって、今回の全滅で山1つ分は大戻りしたわけで、結局皆に責められることになるわけだが――
勇者「…あれ?」
だけど周りを見渡すと、違和感があった。
勇者「ここは――教会?」
上手く言えないけれど、そこは教会の一室とは思えない程雑多というか、雰囲気が暗いというか…
?「目を覚ましたか――」
勇者「ひっ!?」
ドアが開いたと同時、低く、威圧感のある声が聞こえ、私は思わず飛び上がった。
それから声のした方を見ると――
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