過去ログ - 「蒼太、好きよ」 「-義姉さん、俺は・・・」
↓
1-
覧
板
20
7
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/08(水) 20:14:46.93 ID:2BIY4y2OO
そんなやりとりを見てたお父さんは、
「ははは! 成美ちゃんなら大丈夫だろう。蒼太、お前も面倒掛けるなよ? ちゃんと成美ちゃんの言うこと聞いて、いい子にしてろよ?」
「わ、分かってるよ!」
以下略
8
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/08(水) 20:17:01.25 ID:2BIY4y2OO
何となく居心地が悪くて、俯いていると、
「えっと、蒼太くん」
と、成美さんに声を掛けられた。
以下略
9
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/08(水) 20:18:08.59 ID:2BIY4y2OO
と、成美さんは、少し申し訳なさそうな顔になると、
「ごめんね、蒼太くん。いきなりでびっくりしたでしょ?」
「あ、そんなことないで・・・、ないよ。前から、そんなことを聞いてたから」
以下略
10
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/08(水) 20:21:16.28 ID:2BIY4y2OO
「確かに、いきなりこういうことされたら、驚いちゃうよねえ」
成美さんはそう言って、腕を組んで、うんうんと頷いていた。
なんでも、優子さんと成美さんは、前からこうなることは知っていたらしい。だけど、お父さんが、オレには内緒にしておこうと言って、こういうことになったとか。
以下略
11
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/08(水) 20:23:02.26 ID:2BIY4y2OO
お母さんは、浮気をして出て行った。それは、お母さんが悪いし、お父さんが可哀想だと思ってた。それに、その後もお父さんは、オレのことを一生懸命に育ててくれた。仕事で忙しくても、洗濯や料理や掃除をいつもやってくれていた。オレも手伝ったけど、まだまだ子どもで、足を引っ張ることの方が全然多かった。それでも、笑って、「手伝ってくれて有り難うな! 助かるよ!」と、いつも褒めてくれた。そんなお父さんが、もう一度結婚して、幸せになるなら、オレは絶対に応援できるだろうと、そう思っていた。
だけど、実際にお父さんが知らない女の人を連れてきたとき、うまく言えないけど、心がもやっとした。優子さんも成美さんも、いい人なんだろうな、とは思う。だけど、何となく、お母さんや、お姉ちゃんというような、“家族”になるのは、嫌だった。
12
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/08(水) 20:25:28.67 ID:2BIY4y2OO
確かに、お母さんは悪い。もうお母さんなんて許してやるもんかと思ったこともある。でも、浮気はしたけれど、お母さんはお母さんだ。いい思い出だって、沢山ある。いきなり、新しいお母さんと言われても、納得は難しいな、と思った。
ああ、ドラマでよくある考え方って、こういう考え方なのかな、って、どこか他人事のように思った。
13
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/08(水) 20:28:13.48 ID:2BIY4y2OO
「蒼太くん? どうかした?」
「あ、いや。何でもないです」
「そうですか? ならいいですけど」
以下略
14
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2014/10/12(日) 01:21:42.23 ID:ha/2NZYCo
まだかね?
15
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:28:48.66 ID:0Ls0uW18O
それから少しすると、キッチンからお父さんと優子さんが出てきた。それぞれ二枚ずつお皿を持っていた。
「お待ちどうさま、2人とも。ほら、お昼ご飯出来たわよ」
そう言って、優子さんとお父さんがオレたちの前にお皿を置いた。
以下略
16
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:29:56.19 ID:0Ls0uW18O
等分に切られたトマトを、船みたいだと思って眺めていると、優子さんも成美さんの隣に腰を下ろして、箸を持った。
「さ、それじゃあ頂きましょうか」
そして、皆で手を合わせて、
以下略
17
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:32:00.53 ID:0Ls0uW18O
今回の食事で分かったこと。
優子さんは、若く見えて、実はお父さんと同い年だと言うこと。(本人は秘密にしたがっていたけど、40歳だそうだ。全然そうは見えない。)
それから、優子さんは普段、ウチから電車で三駅ほど行った町にあるデパートの雑貨屋さんで働いているらしい。店長だいこう? って言っていたけど、よく分からなかった。多分、すごいんだと思う。
以下略
18
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:32:51.39 ID:0Ls0uW18O
夏休みも練習はあるから、休み中はこの家で暮らしながらも、練習には電車を使って行くって。
正式に再婚が決まったら、この町の中学校に転校することも考えているらしい。(これは、成美さんがこっそりと教えてくれた。お父さんと優子さんは、向こうにこのまま通わせようかと考えているらしい。)
この町の中学校に通うなら、一緒の学校になるのかな、と一瞬考えたけど、すぐに成美さんは三つ上なのだと思い出した。どう頑張っても、同じ学校に通うのは不可能だった。少し残念・・・残念違う。残念とかじゃなくて、心配。もし本当に転校してくるのなら、知らない人たちばかりだろうけど、もしオレが一緒に通っていたら、少なくともオレ1人分は不安が和らぐと思う。そう、それだけ。ただ心配なだけ。
19
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:34:09.32 ID:0Ls0uW18O
そうやって、聞いた情報をまとめていると、優子さんがお皿を持ちながら立ち上がって、
「あ、そうだ。ねえ蒼太くん。良かったら、成美にこの辺を案内してあげてくれる? 私は何回か来てるけど、この子は初めてだから」
と言った。お父さんも、
以下略
20
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:34:48.39 ID:0Ls0uW18O
すると、お皿を器用にまとめて抱えた優子さんが笑いながら、
「あら、成美もそういう年頃かしら?」
「お、お母さん! 茶化さないでよ! そんなんじゃないもん!」
以下略
21
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:36:16.87 ID:0Ls0uW18O
「よく、解らないんだけど」
と言うと、
「はは、まだ早いか。まあ、成美ちゃんくらいの年になれば解るだろ」
以下略
22
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:36:55.75 ID:0Ls0uW18O
お父さんと2人になったところで、ふと気になったことをお父さんに訊いた。
「ねえ、優子さんと成美さん、部屋は?」
「ああ、優子さんは一階の、客間。どうせ客なんてろくに来ないしな。あの部屋を使って貰う。成美ちゃんは、二階のお前の隣の部屋な。あそこも、物置みたいになってるし、丁度いいだろ」
以下略
23
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:39:13.51 ID:0Ls0uW18O
お父さんが片付けの為に二階に上がると、入れ替わるようにして、和室から成美さんが出てきた。白いスカートに、青のしましまが入ったTシャツを着ている。
「ど、どうかな? 変じゃない?」
と、言われても、中学生の服装、ましてや、女の子の服装なんて分かるわけがない。
以下略
24
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:41:25.51 ID:0Ls0uW18O
「それじゃあ、行ってきます」
二階にいるお父さんと、見送りに玄関まで来てくれた優子さんに声を掛ける。
二階から、扉を開ける音と、足音がして、
以下略
25
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:43:53.66 ID:0Ls0uW18O
町を案内すると言っても、どちらかと言えば田舎なこの町は、特に案内が必要になるような場所は少ない。 取り敢えず、家からしばらく歩いたところにある駅、駅前にある商店街。この二カ所だけで、この町で必要な情報はほとんどだ。他には山か住宅街しかない。
商店街の中のお店を一通り案内して、喫茶店で一息着くことにした。成美さんが、食べたいケーキがあるらしく、一休みに、と、入ることにした。
通りに面した窓際の席に座って、チョコドーナツを食べていると、向かいの席に座った成美さんが、アイスティーにミルクを入れて混ぜながら、
以下略
26
:
◆doNEqSHiGo
2014/10/14(火) 20:45:49.85 ID:0Ls0uW18O
「え? 学校? 誰もいないと思うけど」
部活をやってる人たちはいるかも知れないけれど、基本的に午前中で練習は終わるはずだったと思う。
それを説明すると、
以下略
27
:
◆doNEqSHiGo
[sage]
2014/10/14(火) 20:47:50.14 ID:0Ls0uW18O
>>14
コメント、ありがとうございます。お待たせしました。遅筆ですが、がんばります。
今後とも、よろしくお願いします
27Res/17.46 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 「蒼太、好きよ」 「-義姉さん、俺は・・・」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1412766253/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice