過去ログ - いろは「せーんぱいっ」八幡「」
1- 20
394:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/12(水) 11:34:16.97 ID:HMLv7gsYO




結衣「………そっか…。ヒッキー、顔、上げて…」



そう言われて状態を起こした瞬間、トスッと柔らかな感触を胸に感じた。
下を見ると由比ヶ浜が抱きついてきている。
背中に回された腕には力はない。
ぅうっ、と小さく嗚咽が聞こえる。



結衣「うっ、ぐす、ねぇ、ヒッキー…もし、もしも、アタシが、ひっく、もっと早く、ぐすっ、告白、して、たら、どう、ぅっ、なってた、かな…?」


八幡「………さぁな…」




コイツだって分かっているのだろう。
きっと俺たちが付き合っていたであろう未来があったことを。
でももうそれはこの世界線では叶わない。
そんなありえたかもしれない可能性を言っても俺たちにはもうどうしようもないのだ。
それを由比ヶ浜自身も理解しているからこそ、その小さかった嗚咽は次第に大きくなり、そして由比ヶ浜は俺の胸の中で盛大に泣いた。
ちらほらと行き交う人々が俺たちを見てくるが、特に気にはならなかった。
コイツのこの涙を俺は全部受け止めなければならない。
俺はそのまま泣き続ける由比ヶ浜の頭をそっと片手で抱え込んだ。
でも時とは無情なもので、そんなに時間が経たないうちに遠方からバスがやってくるのが見える。



八幡「……由比ヶ浜、バス、来たぞ」


俺がそう言うと由比ヶ浜は少しずつ泣き止み、嗚咽を抑えてつつ俺から離れた。



結衣「ぐすっ、ご、ごめんヒッキー、制服濡らしちゃって…」

八幡「いや、別に良い。…もう、大丈夫そうか?」

結衣「…うんっ」







<<前のレス[*]次のレス[#]>>
533Res/300.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice