過去ログ - 並木芽衣子「ハネウマトラベラー」
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/12/06(土) 00:05:07.94 ID:YO+ed+jT0
楽しそうに作業する美世ちゃんを見つめていると、ガレージの外から聞きなれた足音が聞こえてきた。
どうやらプロデューサーの用事もひと段落ついたみたい。

「すみません、今戻りました。」

「あ、プロデューサーさん。これ、お願いしたい作業の一覧です。」

戻ってくるなり、美世ちゃんはさっきまで書き込んでいたメモをプロデューサーに手渡した。
プロデューサーも何のメモなのかは見当がついていたらしく、軽く目を通すとすぐに鞄へとしまった。

「ありがとうございます。これについては後でおやじさんに連絡しておきます。」

やっと、これでひと段落・・・と安心した瞬間、私のお腹の虫が可愛い悲鳴を上げた。

「・・・え、えへへ〜。」

「そ、そういえば、もうお昼時ですね。なんだか、あたしもお腹すいてきたかも。」

「・・・お昼か。」

そんな私の恥ずかしい失態を美世ちゃんは上手くフォローしてくれた。
一方、プロデューサーは何かを思い出したかのように鞄を漁り始めた。

「・・・お、あったあった。二人共、お昼ご飯がまだならこれをどうぞ。」

そう言ってプロデューサーは、アルミホイルに包まれた小さな塊を二つ取り出し、私と美世ちゃんの手に乗せた。

「・・・ねぇプロデューサー。これって"いつもの"?」

「ああ、おかか梅のおにぎりだ。沢山あるから好きなだけ食べるといい。」

その言葉を聞いて途端にうれしくなった。
お弁当を作って来てくれたこともそうだけど、私の好物を憶えてくれていたことが何よりもうれしい!

「いっただきまーすっ♪」

「・・・おかか梅?」

「母から教わった料理です。まぁ料理と言っても、梅干しをほぐして鰹の削り節と混ぜ込んだだけの物なんですけどね、これが不思議とご飯に合うんですよ。」

「へー、おいしそう!」

「梅干しは彼女の故郷である"和歌山産"の梅干しなんで味は保証します。美世さんもお一つどうぞ。」

「それじゃあ、いただきます。」

「ええ、召し上がれ。」



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