17: ◆TPk5R1h7Ng[saga sage]
2014/10/18(土) 04:14:00.46 ID:c14JIFPPo
―王宮の一室―
国王「やはり来たか…」
大臣「えぇ…しかもこの期に乗じ、公国や合衆国までもが動きを見せ始めているようです」
??「ところで国王様。新しい勇者探しの件はどうなったんですか?」
国王「………」
??「聞いてはいけない事だったようですね。しかし、よりにもよって彼…元勇者の治める領地に攻め込むとは、中々面白い事をしてくれますねえ」
国王「茶化すな!」
??「はいはい、こんな時の王様は怖い怖い。にしても、何であえてあの場所なんでしょうね。迂回するなりして別の場所から攻め込んだ方が結果的に被害も消耗も少ないでしょうに」
国王「…勇者を倒せば実質上の勝利である事を判っているのだろう」
??「何ですかそれ?国を倒さずに勇者を倒せば勝利?そんなの戦争じゃないでしょう」
国王「そう…戦争にもならんのだよ。わが国も兵力は魔王軍との戦争でほぼ底を突き、事実上外装が残っているに過ぎん。攻め込まれればそこで終わりの状況だ」
??「だったら尚更迂回して攻め込むべきでは?一方的に攻め込んで終わりでしょう?」
国王「では、そうして攻め込んだ後に何が残る?」
??「そうですねぇ…一方的に虐殺された死体の山に、ボロボロに壊れた土地や建物…逆を言えば、何も無い土地と生き残った僅かな奴隷…」
国王「そして彼…勇者だ」
??「いやいや、勇者一人が残ったからと言ってどうするんです?国が負けた後に出てきても…」
国王「いや、彼ならばやる…例え国が無くなろうとも、侵略者に屈する事無く最後まで戦う。そうした後の結果は…」
??「成る程……後ろから教われて軍を失うリスクを侵して、ボロボロになった国を手に入れるよりも…早々に決着を付けて、残った戦力で無傷の国を手に入れた方が良い…そういう訳ですか」
国王「恐らくは……な」
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