75: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2014/10/21(火) 02:06:27.43 ID:sIgF90zao
魔王「じゃぁ…お言葉に甘えて。…そうですね…私の人生って…妥協の連続だったんですよ」
勇者「………」
魔王「魔法学校は次席だったし、何をするにも二番手ばかり…ただ…そんな私にも夢があったんですよね」
勇者「良いじゃないか…夢を持って何が悪い…」
魔王「私…勇者に憧れてたんですよ。勇者さまっていう人物にもですけど…それ以上に、勇者っていう立場に」
魔王「いずれ世界を救う勇者になるんだー…って、本気で夢見てた時期もありました」
魔王「で、そんな夢も次第に諦めて…魔王になる仕組みを知った時なんて、絶望よりも安心の方が強かったんですよ」
魔王「それでも…それでも……自分が勇者として覚醒した時は物凄く嬉しかった」
魔王「まぁ…勇者で居る暇も無く魔王になっちゃったんですけどね………結局また妥協ですよ。こればっかり」
魔王「でも…一つだけ…たった一つだけ、ほんの一時だけなんですが………叶った……願いはあり……ました」
勇者「おい、気をしっかり持て!!」
魔王「勇者様………ご馳走…様でした」
勇者「―――――……!!? ……お前…まさか……っ」
魔王「本当…察しが悪い……人ですよね…でも………そんな勇者さまが…」
魔王「私の…………一……………―――――」
勇者「…………―――――――――――――!!!!!」
魔王は倒れた
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