過去ログ - 竜・少年 『「雨だ……」』その2
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15: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:22:49.06 ID:ZCApsEnL0
トンッ、ドサッ
竜『床に押し倒されバケモノに見下ろされる気分はどうだ?』
少年「ええと、胸に置かれたポチの手が重くていささか呼吸が苦しいですはい」
16: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:28:26.98 ID:ZCApsEnL0
竜『ほう、これでもか』ザクッ
少年「つっ……全然、怖くない」
竜『強情だな。なら次はもっと深くまで刺してやろう』ズズ…
17: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:33:59.90 ID:ZCApsEnL0
少年「ふっぁ…い、たぃ……」フルフル
竜『身体が震えているぞ、いい加減素直になったらどうだ。痛みは怖いだろう?』
少年「……絶対に、言わない…」
18: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:39:41.53 ID:ZCApsEnL0
竜『……何が"やっぱり"なのだ』
少年「やっぱりすごい気を付けてる。いつも僕の頭を撫でる時ケガさせないようにって、実はかなり気を使いながら僕に触れてるだろ。その時と今のポチの手、触り方がおんなじ」
竜『! …我は今まさに貴様を傷つけているわけだが』
19: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:45:54.93 ID:ZCApsEnL0
少年「おーいてて、弟包帯巻いて」
弟「もう全部使ったから唾でもつけとけ」
少年「あ、じゃあポチ舐めてよ。さっき言ってた話じゃバイキンとかいないんでしょ?」
20: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:52:02.71 ID:ZCApsEnL0
少年「…そっか。じゃあ代わりに僕がポチのことどう思っているのか教えてあげるな」
竜『断る、知る必要はない』
少年「聴いて。どうしても知って欲しいんだ」
21: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 19:57:10.08 ID:ZCApsEnL0
弟「ちょ、ちょっと何言ってるんだ兄さん!?」
男2「(もう意味わかんねえ)」
竜『けっこん、ケッコン、結婚……? あれ結婚ってなんだっけ……』
22: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 20:04:01.87 ID:ZCApsEnL0
竜『と、とりあえず少年自分の言ってる意味わかってる?』
少年「ばかにするな、よくわかってないでこんな大事なこと言わないよ」
竜『ああそう…。いやならますます意味がわからん、どこをどう間違えればそんな突拍子もない言葉がこの状況で出て来るんだ…?』
23: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 20:18:02.12 ID:ZCApsEnL0
少年「僕が同情してるって!? ポチごときが思い上がるな! 君そんな愛護心をくすぐるような図体してないだろ!」
竜『そんなの指摘されなくてもわかってるよ! でも他にどう君の言葉を解釈すればいいかわかんないんだよ!』
少年「そのまま素直に受け取ればいいだろ!」
24: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 20:23:45.88 ID:ZCApsEnL0
竜『少年言っとくけどあれだからなっ! 人間じゃない相手に求愛するとかとんでもないド変態だぞ!? 正直頭おかしいからな!?』
少年「知ってるよ悩んだよ! でもポチならそれでもいいとしか思えないんだから仕方ないだろ!」
竜『よくない全然よくない! きっと君は何か勘違いしてるんだ、俺が君への気持ちを誤解していたように君も俺に対して何かの感情を思い違いしているんだ』
25: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/25(土) 20:29:19.73 ID:ZCApsEnL0
竜『第一今更君が何を喚こうがもう全部手遅れなんだ。俺はもうここを去らなければならないし君に俺を引き止める力はない。君が言うそのまやかしの想いは時間と共に薄れていくだろう』
少年「何言ってるんだ、僕も一緒について行くに決まってるだろ」
竜『…それが何を意味するかわかっているのか。俺についてくるってことは人としての生活を全部捨てるってことだよ』
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