過去ログ - 竜・少年 『「雨だ……」』その2
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67: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 02:00:43.25 ID:BUb47bj60
「……さて、そろそろ行こうか」
『もういいの? こんな景色そうそうお目にかかれないと思うけど』
「いいよ、僕達には時間があるんだ。途方もない時間の後これ以上の景色にだっていつか出会えると思う」
68: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 02:06:51.10 ID:BUb47bj60
「だってさ、好きなひととずっといられるんだよ?」
『ああ、確かに。そう考えると永遠も悪くない』
「僕たちほど幸せなふたりなんていないと思うぞ! よかったなポチ!」
69: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 02:13:31.21 ID:BUb47bj60
『……さて、そろそろ本当に出発するけど準備はいいかい少年? くれぐれも落ちないでよ?』
「大丈夫だよポチ、飛んでくれ」
『ねえ少年、これから先は何が待ってるんだろうね? わくわくするね?』
70: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 02:21:36.39 ID:BUb47bj60
『…………』
「…………」
『「ぷっ……あははははは!」』
71: ◆yJ9Y64R876[saga sage]
2014/10/26(日) 02:23:27.85 ID:BUb47bj60
これにておしまい。
こんな需要なんてなさそうなお話を少しでも読んでくれた人ありがとうございました。
あまりに時間が掛ってしまったけど最後まで読んでくれた人が一人でもいてくれれば嬉しいです。
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/26(日) 03:04:19.73 ID:lsSXK4vnO
本当におつかれさまでした!
この作品とても好きです。
次回作も楽しみにしてます。
73: ◆yJ9Y64R876[saga sage]
2014/10/26(日) 23:06:56.54 ID:BUb47bj60
>>72
読んでくださったようで本当にありがとうございます!
気に入っていただけたようで大変嬉しいです。
74: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:20:21.77 ID:2bh22Fdh0
おまけ
♪託された未来
75: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:25:07.22 ID:2bh22Fdh0
1/8
その日はとても天気が良く、まさに春の訪れを感じさせる穏やかな気候でした。
どこかの小さな病院の、小さな病室で一人の少年が目を覚ましました。
76: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:26:56.83 ID:2bh22Fdh0
2/8
少年がふと窓の外を見ると、3羽の小鳥が仲良く電線の上に並んで乗っているのが見えました。
真ん中の鳥は一際小さく、子供のようでした。
77: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:28:05.17 ID:2bh22Fdh0
3/8
少年の腕には点滴の針が刺さっておりベッドの上から降りることは出来ません。
少年はこの点滴が何のために打たれているのか知りません。それどころか自分が何故病院の個室で寝ていたのかも知りません。
78: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:30:55.99 ID:2bh22Fdh0
4/8
あの子はどうなったのだろう?
少年はいてもたってもいられなくなりましたが、いかんせん点滴の針が腕に刺さっているので身動きがとれません。
79: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:32:32.61 ID:2bh22Fdh0
5/8
やりきれない思いを抱えたまま少年は殺風景な白い部屋を見渡します。
窓の外の鳥はいつの間にか大きな鳥と小さな鳥の2匹に減っていましたが少年はそれに気付くことはありません。
80: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:34:28.26 ID:2bh22Fdh0
6/8
少年が見つけたものは紙で作られた鳥の群れでした。それは名前を千羽鶴といい、少年の祖母が家でつまらなそうな顔をしていた彼に教えたものでした。
東洋の一国出身である祖母曰く、千羽鶴は病気快復の願いを叶えるそうです。ここにあるということは千羽鶴は少年のために折られたものに違いありません。
81: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:37:26.57 ID:2bh22Fdh0
7/8
少年は何とかベッドから手が届く距離にある千羽鶴にそっと手を触れます。すると、ポトリと鳥の群れの中から何かが落ちてきました。
それはどうやら手紙のようでした。
82: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/10/26(日) 23:38:44.31 ID:2bh22Fdh0
8/8
数分後、手紙にのこされた彼女のさいごの願いを叶えるため、少年は自身を縛る点滴の針を引き抜き閉ざされた部屋を飛び出しました。
83: ◆yJ9Y64R876[saga sage]
2014/10/26(日) 23:41:10.04 ID:2bh22Fdh0
これでほんとのほんとにおしまい。
ありがとうございました。
84: ◆yJ9Y64R876[saga sage]
2014/10/26(日) 23:47:37.07 ID:2bh22Fdh0
あ、助数詞間違えてるごめんなさい。
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/27(月) 00:38:19.16 ID:IWcQbZNXO
本当におつかれさまでした。
一年以上かけた大作だったんですね!!
もし>>1のブログなどがありましたら貼って下さい。
86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/11/01(土) 05:00:26.56 ID:rE2ChxyW0
お疲れさん
すごくおもしろかった
87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/02(日) 03:56:12.13 ID:D10hfLiWO
完結お疲れ様です。
何度読んでも面白いと思える作品が終わってしまったのは少しざんねんですが、
最後まで読むことができて本当に良かったと思います。
ありがとうございました。
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