2: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:34:01.12 ID:p7APovfi0
「あの程度ならファンサービスになる。テレビ的に美味しいし、新人の些細なミスなんて愛嬌のうちだ」
Pさんは涼しい顔でそう言いました。ディレクターさんだってそうでした。でも。
3: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:37:54.64 ID:p7APovfi0
「そのいじけ癖。いつになったら治るんだ……。放送倫理なんか、ありすの領分じゃない」
でも、ミスはミスです。そうPさんに言おうとしたけど、電話に邪魔されてしまいました。
4: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:40:15.89 ID:p7APovfi0
鬱屈をタブレットにぶつけて、その虚しさを嫌悪して辞めて。でも、結局また同じことをする。この繰り返しを、私はどれほどしたのだろうか。ついに次立ち上げるアプリを考え始めた時に、ドアノブが音をたてました。
「ありすちゃんっ、そろそろ帰ろっか」
5: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:42:51.12 ID:p7APovfi0
「Pにね、回収を任されているんだ。……来てくれるね?」
二人に迷惑はかけられない。そう自分に発破をかけて、私も帰るために出発しました。外はもうすっかり夕暮れていて、コンクリートには打ち水の跡がありました。
6: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:46:15.74 ID:p7APovfi0
:/
「アタシだったら、喜ぶ人多いと思うなぁ。結果オーライだっ」
7: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:52:17.54 ID:p7APovfi0
夏生まれが夏好きになるとは限りません。誕生日は、まぁいいんですけど……光さんから貰った、苺をモチーフにした南京錠のアクセを手の中で転がしました。
でも、それだけなんです。頭にじりじりと響く蝉の鳴き声が神経をすり減らし、照りつける太陽が活力を消耗させる。挙句、川で涌いた虫が、積極的に襲ってくる。夏っていうのは、まさしく生き地獄そのものだと思います。
8: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:55:55.22 ID:p7APovfi0
「そのストイックさは好きだよ。……だけれど、それは君を殺す生真面目さにもなりうる」
生真面目さに。昔Pさんに似た事ようなを言われた事がありますが、未だに意味が良くわかっていません。
9: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 17:59:14.29 ID:p7APovfi0
「……どうしても、本当にどうしても消したいなら、Pに相談する?」
光さんは不服そうに呟きました。
10: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 18:02:01.16 ID:p7APovfi0
「黄色に泉に……あれ?」
「漢字が伝来以前のものだから、仮名で表すと思うな」
11: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 18:06:21.86 ID:p7APovfi0
「凄いな、飛鳥は。 蘭子くらい詳しいんじゃないか? 」
「……はて? 何の事かな」
12: ◆RevGiOKgRo[saga]
2014/10/24(金) 18:10:27.37 ID:p7APovfi0
「フ……なすべき事をなす。それだけさ」
「よくわかんないです」
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