過去ログ - 魔法少女ダークストーカー
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612: ◆TPk5R1h7Ng[saga]
2015/07/15(水) 06:53:43.50 ID:u4sgglpZo
●もくろみ

これで良い…俺が、カライモンの回復のために時間稼ぎをしている…そう推測してくれる事も予想通りだ。

糸はハルに効かない事…その手で触れても光の刃でも、干渉出来る事は確認出来た。

自分で言うのも何だが…球体に触れる事無く、尚且つハルが球体に攻撃を当てる事を懸念しないくらいの距離に留まれたのは中々に上出来だったと思う。


とりあえず、ここまでは俺の目論見通り…後は仕上げをするだけだ。


両手を形成するダークチェイサーを肥大化させ、そのまま破裂。爆風がハル包むが、握り絞めた武器は離していない。

そして当然ながら、ハルは無傷…だがそれで良い。爆風が推進力になり、俺とハルの身体は、背後の球体へと飛ばされる。

視界の端を駆け抜ける糸の数々……俺を見据えるハルの表情が、確信じみた笑みから驚愕へと変わった時………


俺の胴体から飛び出た光の刃の切っ先が、球体に突き刺さり………届く。


ハル「そんな…まさか最初からこれを狙って…」

俺「まぁ…これ以外の方法を思い付けなかったからな」

ハル「で…でも、無駄ですよ!この程度の隙間では―――」


俺「脱出するには狭すぎるだろうな…んでも、ちょっとした足掛かりにはなるだろ…なぁ?」

ハル「えっ…………?」

俺の言葉に気を取られ…我に返ってから、初めて気付くその存在。


少女「タスケテクレル……ダカラ………タスケル」

球体の反対側に位置取り、光刃で切られて僅かに緩んだ糸に…手をかける少女。

そう…糸に干渉する事が出来る、残された一人だ。


ハル「そんな事…させな―――」


と…ハルが止めに入るが、もう遅い。

少女の手により糸は引き解かれ、球体はただの糸となって宙を舞う。


俺「それじゃ……あとは頼んだぜ………」


最後にその言葉を残し…



―――俺の命はそこで燃え尽きた




「あぁ……任せとけ、俺」


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