過去ログ - 朝倉「すきのしるしのきす」
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51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 14:26:57.57 ID:H1upO5u50
古泉「手の甲、ですか……?」

キョン「まあ、その辺りを狙ったつもりだが」

先ほどの視線の意味もまだ呑み込めていないだろう古泉を筆頭とした、そこそこ意外そうな表情を浮かべた面々がこちらを変わらず凝視していた。
以下略



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 14:30:41.09 ID:H1upO5u50
ハルヒ「ちなみに他の部分だと、額で友情、頬は厚意、唇は愛情、瞼の上は憧憬、掌は懇願で腕と首は欲望。その他の部分だったら狂気の沙汰、って続くみたいねー」

もしそんな部分にキスしだしたら付き合い方考えるとこだったわー、と言ってかんらかんらと笑うハルヒに一瞬ギクリとする。

キョン「……そんな部分って、例えばどんなだよ」
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53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 14:36:42.27 ID:H1upO5u50
みくる「なんにせよ凄くイイ感じでしたよ、キョン君。まるでお姫様にするみたいでした」

にっこりと笑う朝比奈先輩に、ええ、そんな感じを意識しましたから、と返す。
オーストリアのグリルパルツァーさんがどのような感性をお持ちだったのかまでは教養不足の俺にはわからないが、少なくとも劇作家なんていうフィクションに関わる仕事をしていたのならば、手の甲はそれに沿った意味を持たせているのでは、と巡らせた考えはあながち間違いでもなかったらしい。

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54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 14:40:16.00 ID:H1upO5u50
キョン「何難しい顔してんだ、お前は」

せっかく淹れていただいたお茶だ、帰宅の準備ももう鞄を持って文芸部室を出るだけだしせめてゆっくり味わおうと、パイプ椅子に腰かけながら湯呑に口を付ける。

キョン「単に面白そうだ、ってだけの動機で動いたわりに、やけに真剣に考え込んでるじゃないか」
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55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 14:49:32.13 ID:H1upO5u50
朝倉「……ねぇ、キョン君は『接吻』の事は今日初めて知ったのよね?」

キョン「そうだが?」

何を言い出すのかと思えば。
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56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 14:54:03.61 ID:H1upO5u50
キョン「直感で選んだんだ、そこに意味求められても、困るがな」

朝倉「んー、その割にはさー」

俺の、矛先をぼやかした返答に朝倉はもう一度眉を顰める。
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57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 14:59:28.25 ID:H1upO5u50
キョン「大した事じゃない。一回間を置いたろ、あの時考えといたんだよ。どうせもう一回やらされそうになるだろうから、ってな」

朝倉「何だ、そっか」

極力短いやり取りになるように意識し、ついでにしっかりと時間をかけて湯呑の水気を切って所定の位置に収める。
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58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 15:06:12.04 ID:H1upO5u50
ハルヒ「あんた達ー。鍵、閉めるわよー」

朝倉「うん、わかった」

朝倉がハルヒの方を向いた隙に、もう一度短く息を吐き出す。
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59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 15:11:18.46 ID:H1upO5u50
朝倉「そうしよっか」

なんだか疲れた。
俺の隣でその大元たる朝倉が笑うが、もう今日はコイツと話すのはちょっと御免こうむる。
頭が痛くなって、かなわん。
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60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 15:16:28.45 ID:H1upO5u50
なるべく言葉少なに、と思っていたが、宇宙人の好奇心は底を知らないらしい。
後から追いすがって、俺の鼻先に指を一本、添えるように立てた朝倉が聞く。

朝倉「もし、『接吻』を事前に知ってたら、キョン君はどこにキスした?」

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61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/10/31(金) 15:21:32.35 ID:H1upO5u50
手の中で文芸部室の鍵を弄びながら少し考えるが、すぐに答えは出る。
恐らく、同じ場所を狙って、同じように振る舞っただろう。
俺も大概、面倒くさい性格をしているしな。

キョン「唐突にこんな事を思いつくところは正直、尊敬に値するよ」
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