過去ログ - 学校からの帰り道、死神に声をかけられた
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13: ◆i2.pJBgDO.[saga]
2014/10/29(水) 22:13:51.98 ID:y73cZfE6o

 学の足元をしばらくじろじろ眺めながら彼女が言う。
「なんだろ。何もないように見えるけど」
「は、はあ」
「でもあんたにはなんか見えるわけ?」
「いえ何も」
「ふーん、見えないのに見てたんだ。変なやつ」

 あなたほどじゃありませんよ。
 思わずこぼれそうになった言葉を飲み込んで学は彼女に背を向けた。
「すみませんが僕、学校があるので」
 そそくさと逃げようとする学だったがぎゅっと首が閉まる感覚とともに後ろによろめいた。
 襟首を掴まれて引き戻されたのだ。

「なにするんですか!」
 ぞっとして今度こそ叫び声を上げる。
 ついに本性を現したか?

 アケミはあっけらかんと言う。
「いや、危ないから」
「あ、危ない?」
 確かに変質者に捕まっている今はとても危険な状態かもしれないけれど。
「うん。わたしの仕事の時間なんよ」
「仕事って……」
「死神の仕事。邪魔しないでね。手間増やすのも禁止」
 その時けたたましい音がした。



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