7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/01(土) 23:53:57.07 ID:Sg9+rzdu0
凛「ほ、本当にここどこ?ねえ、真姫ちゃんかよちん――」
キョロキョロと、辺りを見渡しながら。心細そうな声に、何かしてあげられるわけでもないから―――取り合えず大丈夫よ、と私は微笑んでみせる。
それでもなお、でも、と頼りない声で狼狽える凛に、あまり不安がられても困ってしまうしどうしたものかと毛先をいじくっていれば。
花陽がこちらを見てちっちゃくウインクした後、唐突に凛の右手を握りしめた。びくり、と凛が跳び跳ねる。
……そういうことかしら。私も、凛の左手にそっと手を伸ばす。
凛「………あったかいにゃ」
花陽「でしょー?」
真姫「………」
段々胸の奥がじりじりと熱く、恥ずかしくなって、そうっと離そうとすれば向こうからぎゅっと握りしめられた。逃げられない。
にやにやと笑みを浮かべる二つの気配に、はあ、と一つため息をついて、赤くなった頬を隠すように、二人の一歩先を歩いた。
ああ、夜風はあんまり冷えてない。
19Res/12.17 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。