過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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104:名無しNIPPER[saga]
2014/12/24(水) 00:19:09.18 ID:agZ8HDU50

 雨が降っている。
 洞窟を抜けたところで、勇者たちは立ち尽くしていた。
 目の前には、一匹の魔物が佇んでいる。

??「『伝説の勇者』の息子とは、貴様だな?」

 流暢に人語を話す魔物だった。
 そして、とても巨大な魔物だった。
 身の丈は三メートルをゆうに超している。勇者は、人語を話すその魔物の顔を―――巨大な虎の顔を茫然と見上げていた。

??「我の名は『獣王』。我自身に貴様との因縁など皆無だが」

 四人の中で、勇者だけが気づいた。
 思い出した。
 第六の町―――その酒場で、騎士が口にしていた言葉。


『魔王には二人の側近が居る。巨大な虎の顔を持つ圧倒的な戦闘力の化け物―――獣王』


勇者「馬鹿な…そんな、まさか…魔王の側近が、何でこんな辺境に……!」

 がたがたと勇者の体が震えだす。

獣王「その首貰い受けるぞ―――『伝説の勇者』の息子よ」

 嘘だと思いたかった。
 聞き間違いであってほしかった。




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