過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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140:名無しNIPPER[saga]
2015/01/12(月) 21:08:42.04 ID:pkf2ayLi0
勇者「………」

 勇者は、震えていた。
 手紙から読み取れる、ある一つの真実。


 あの時、戦士は起きていた。

 あの無様な命乞いを彼女はしっかりと聞いていたのだ。


 無論、あの時発した言葉の全てが真実ではない。
 だが、結局自分はその後あの場所に戻ることが出来なかった。
 ならば戦士にとってあの時の自分の姿は真実以外の何物でもないだろう。
 処理するのがためらわれるほどの汚物―――だ。

 待っている。戻って来いと武道家の手紙には書かれている。
 だが。

勇者(……どのツラ下げて戻れっていうんだ…!!)

母「手紙にはなんて書いてあったの?」

勇者「……大したことじゃないよ。元気でやってるから心配するなってさ」

母「話はあとでゆっくり聞くわ。……疲れたでしょう。お風呂沸かすから、先に入っちゃいなさい」



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