過去ログ - 勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」
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以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[saga]
2016/01/11(月) 23:40:42.86 ID:50uoFRyB0
――――――初めにその事実に気付いたのは、武の国の辺境警備隊であった。
武の国の北西には、険しい山脈によって外界から完全に切り離された地域が存在する。
とはいえ全く謎の場所という訳ではなく、幾人もの探検家によってその地域の状況は既にあらかた詳らかにされていた。
山を越えた先は深い森が広がるばかりで、人がいるような様子はなく、所謂典型的な『未開の地』であったという。
ある日のことだ。
辺境の警備にあたっていた武の国の兵士が、北西の山脈の麓で見慣れぬ生き物を目撃した。
牛でもなく馬でもなく鳥でもなければ犬でもない。
強いて言えば狼に近かったが、狼というには余りに大きかったし、爪も牙も狼とはとても思えぬ凶悪さだった。
その生物は辺境警備隊の存在に気付くと嬉々として走り寄ってきた。
そして―――その牙を兵の一人に突き立てた。
その生物は、人を食らう異形の怪物だった。
報告を受けた武の国は、速やかに討伐隊を編成、辛くも怪物の撃退に成功した。
以降、武の国は北西山脈の警備を強化し、その結果、山の向こうから次々と異形の怪物がこちらに渡って来ていることが判明した。
武の国は調査隊を北西の山脈に派遣し、調査を開始した。
調査により、様々なことが発覚した。
山の中は異形の怪物の巣窟と化していること。
多くの怪物が山を越えた跡があり、既に世界中に怪物が散っている可能性があること。
何より武の国を震撼させたのは、『未開の地』であったはずの山向こうに、巨大な建造物が出現していたことだった。
出現と、そう表現せざるを得ない程に、その『城』は突然その地に現れた。
その『城』を拠点に次々と涌き出る怪物たちを、武の国は『人とは決して相容れぬ、魔なる物』と定義した。
かくして人類と魔物の長きに渡る戦いが幕を開けた。
戦いの中で人類は魔物の王―――『魔王』の存在を知る。
いつしか北西の山脈の先は『魔大陸』と呼ばれるようになり、禁忌の地とされた。
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