26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/11/05(水) 21:10:51.84 ID:7XpzpOnTO
epilogue
僕は彼女の残した置手紙を久しぶりに取り出して読んだ。
彼女の癖字が僕の自然となるほどに読んだため、今となっては内容をほとんど覚えている。
桜が花を咲かせている。
その花びらの美しさも、あの時に見た花の美しさの前では霞む。
あの夏の終わりに見た夢の花は、悲しいほどに美しかった。
すぐに萎れてしまったのだけれど。
僕が秋に蒔いた夢の花は芽吹くことさえなかった。
オレンジ色の種は土の中で眠ったままだった。
養分が足りなかったのだろうか。
それとも別の要因だったのだろうか。
今になっても分らない。
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