過去ログ - 吹雪「迎えを待っていたんです」
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51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 22:24:29.65 ID:sQ4l+FLzo
「別に、だからどうしたというわけではないんですけど」


今日は本当に暑い日だったようで、夕闇に沈みゆく太陽はまだ熱を持っているのでしょう

熱に浮かされるようなあの感覚を、私はもう忘れてしまいました


「気付いてしまうとなんだか少し、虚しくてですね」


軍人さんがしきりに汗をぬぐう様を私は横目で見ながら

涼しい顔で話を聞いていたんです



自分の事をわかってなかったわけではありません

夏なのに暑さを感じなかったのもそう、夜なのに眠くならなかったのもそう

誰が目の前を通っても見向きもされなかったのもそう、誰に話し掛けても応えてもらえなかったのもそう


おかしな記憶があるのも、そう


私が死んでいるという裏付けになるようなことはたくさんあって

自分はきっと死んでいるのだろうと気付いたのは随分前の事でした


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