過去ログ - 後輩「先輩、やっぱりここにいたんですね」
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47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:44:29.75 ID:Gwy6WD/L0
 血を零さないように気を付けながら、上半身を起こしてベッドから降りる。

 移動して、机の上にある箱からティッシュを何枚か引き抜き、適当に拭った。

 濃い赤に染まったそれをゴミ箱に捨てると、もう一度ティッシュを手に取り、今度は傷口に押し当てる。
以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:46:20.50 ID:Gwy6WD/L0
男(職員の誰かか?)

 時々、施設の職員が部屋に訪れる事があった。

 職員たちにとってはどうしても直接伝えなければならない事なのだろうが、男にしてみればただの無駄な時間だ。
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:47:45.85 ID:Gwy6WD/L0
男(面倒だなぁ)

 男は嫌々ドアへ向かう。

 相手に開けさせないためだ。
以下略



50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:55:41.66 ID:Gwy6WD/L0
後輩「こ、こんばんは、です」

 ドアの先にいたのは、後輩だった。

 彼女は気まずそうに体の前で組んでいる両手の掌を擦り合わせている。
以下略



51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:56:57.01 ID:Gwy6WD/L0
後輩「その……私からもお話がありまして」

男「僕には聞く義務なんてない」

後輩「あります!」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/09(日) 23:59:34.27 ID:Gwy6WD/L0
 未知の存在がひたすら恐ろしく感じた。

 後輩に一度たりとも視線を向けなかったために知らなかったが、この目で見られていたかと考えるだけで、鳥肌が立ち、背中に汗が滲むほど。

 けれど同時に魅入ってしまう目でもある。
以下略



53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/10(月) 00:01:08.62 ID:XyWoQDJY0
 が、男は自分を戒める。

 ここで大声を挙げて怒鳴るのは簡単だ。

 手をあげる事も同様。
以下略



54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/10(月) 00:03:04.72 ID:XyWoQDJY0
後輩「ここに座って下さい」

 パンパン、と後輩は目の前の床を叩いた。

 向かい合って話したいのだろう。
以下略



55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/10(月) 00:04:23.60 ID:XyWoQDJY0
 数秒後、彼女は頭を上げて口を開く。

後輩「これは先輩にご迷惑をかけてしまったお詫びです。特に、事情も知らずに料理を作った事は反省しています」

男「どうでもいいよ。それより、言いたい事と言うのをさっさと話して欲しい」
以下略



56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/11/10(月) 00:06:57.62 ID:XyWoQDJY0
後輩「必要ありません。先輩に初めて話しかけた時から、すでに知っていましたので」

 言われて男は気付いた。

 自分が悪い意味で学校内で有名な存在だと言う事に。
以下略



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