2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:18:01.63 ID:BMrhYf07o
私が彼女を始めて見たのは、まだまだ小さいころ。
あれはいくつだったかな……本当にまだ、小さいころだったと思う。
鄙びた商店街の洋服屋さんから出てきたおかっぱの黒髪の女の子。
その時の印象は、凛としてて、この商店街にはそぐわない感じ。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:22:20.97 ID:BMrhYf07o
その気持ちが正しいのか、間違っているのか、私には分からない。
だって、女の子に恋するなんて。
同性じゃ結婚も出来ないし、子供も出来ない。
それは世間一般の常識の幸せで。実際それは正しい。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:24:24.15 ID:QyA16nvko
スルーするとこだった
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:26:15.30 ID:BMrhYf07o
それから少し経って、私と彼女はお友達になれた。
そう、ただの友達。
恋愛感情とは程遠い関係。
だけど、それでもいいんだ。
近くで彼女を眺められるならそれで…。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:30:24.60 ID:BMrhYf07o
そうは思っても、やっぱり行動に出てしまうことはある。
例えば、彼女に淹れてあげるミルクティーが他の人より多かったりとか。
チャンスがあれば、彼女に擦り寄る事を何度もした。
でも、やっぱり彼女は気付いてくれない。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:34:25.43 ID:BMrhYf07o
ある夏の日。
相変わらず彼女に彼氏はいないようだった。
いなくてよかった。
いたら私はそいつに何をするか分からない。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:38:33.39 ID:BMrhYf07o
その日のための浴衣を選ぶ私は、さぞ気迫があったことだろう。
どれなら彼女に気に入ってもらえるか。
どれなら彼女が気付いてくれるか。
そんなことばっかり考えてた。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:42:20.19 ID:BMrhYf07o
夏祭りの日。
選びに選び抜いた紫の朝顔が描かれた綺麗な浴衣。可愛らしい下駄。頭には黄色い花飾り。
それを身に纏って私は待ち合わせの一時間前から待ってた。
ちょっと早い?
いや、もしかしたら2時間前にもなってたかもしれない。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:46:24.28 ID:BMrhYf07o
「あ、さきこ、射的やろ射的っ」
「はい」
はしゃぎながら射的屋さんに駆け寄る彼女。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:50:20.56 ID:BMrhYf07o
隣にいる彼女は、真剣な表情で銃口をぬいぐるみへと向ける。
じっと狙いを定めて、腕を固定して。
パン!
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/13(木) 01:54:14.61 ID:BMrhYf07o
結局彼女は私が頼んだぬいぐるみは取れなかった。
「きっと台に固定されてるんだし!」っておかんむり。
そんな彼女も可愛くって、ふふふ、と小さく笑っちゃった。
その後は一緒にわたあめを食べたりだとか、金魚すくいをしたりだとか。
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