過去ログ - ハルヒ「BLって素晴らしいわね」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 19:52:09.20 ID:QGKEYDT0O


とすん、と肩に軽く負荷がかかって、思考がストップした。


 古泉の頭だ。


 こいつ、自分から誘っておいて居眠りとは…。
 これが相手が付き合って間もない彼女とかだったら、充分スピード破局の理由になり得るぞ、などと考えつつ、先ほどの古泉のどこか憂いた笑顔をリプレイする。
 連日バイトに根詰めて疲れているのかもしれないな。
 幸い一番後ろの席なので、背後の視線を気にする必要もない。
 男の頭がもたれかかったところでちょっと煩わしい程度だ。わざわざ起こすこともないだろう。 
 まあ、俺も別のことを並行して考えてるくらいにしか映画に集中してなかったが。
 面白くないわけではないのだが、ストーリーが今いちすんなりと頭に入ってこない。
 思わせ振りな伏線が多すぎるんじゃないか?
 テレビで流される予告PVは、秀逸なシーンの詰め合わせという最近の封切作品に有りがちなパターンらしい。

 スクリーンはちょうど戦闘シーンで、ハリウッドお得意の派手なエフェクトが飛び交っている。
 最先端CGを駆使して作られたその映像は、観客を楽しませるに充分な迫力があるとは思うが、リアルで長門ら宇宙人同士のCG酔いしそうな超人バトルを体感した身としては、そこそこといった印象でピンと来ない。もしかして刺激慣れってやつだろうか。

 フラッシュカットが連続したかと思うと、赤い閃光がスクリーン一面に膨脹し拡散した。
 ふと、連想するように閉鎖空間での球光が脳裏に浮かぶ。
 あれもCGでないなら、どういう科学的原理が働いてるんだろうな。
 古泉のどこからあんなエネルギーが抽出されるのか。
 まるで血の色みたいな、真っ赤に闇を裂く光。


 「……っ!!」


 思わず声を上げそうになった。
 ひじ掛けに置かれていた筈の古泉の掌が、不意に膝にふれたからだ。

 こいつ、寝てたんじゃないのか!?

 思わず身を固くして視線だけを古泉の方に向けると、俺の肩にもたれかかったままの古泉の頭が、笑いをこらえるようにちいさく揺れた。

 前言撤回、何が疲れてるかもだ。
 元気じゃねえか!!


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