過去ログ - ハルヒ「BLって素晴らしいわね」
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49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/24(月) 19:59:16.19 ID:QGKEYDT0O
くそ、強姦魔め。
さらに罪状に強制猥褻罪も追加してやる。
「法律に鑑みてお話しするなら、男性間で強姦罪は成立しませんよ。この場合適応されるのは、傷害罪、強制猥褻罪、脅迫罪といったところが妥当でしょうか」
「やかましい」
どっちにしたって犯罪なうえ三冠王じゃねえか。
斜向かいにあるエスカレーター横のガラス張りの窓には、錆色に滲んだ外界の景色が広がっている。相変わらず黒く曇った空は泣き続けているらしい。
細い雨脚が濡れた硝子に当たっては弾け、滴になって伝い落ちていく。
「映画、戻れず仕舞いでしたね。すみません」
同じく外を見つめながら古泉が謝った。
また謝罪する項がズレている。
俺はそれを指摘するだけの労力も惜しくて、ただ溜息をついた。
口をひらくのが億劫だったとも言えるな。
こうして並んで座って茶を飲んでいると、10分前までの悪夢が嘘のようで、まるで以前のままの普通の友人関係に戻ったような錯覚に陥る。
無論そうじゃないことは分かりきっていることだ。でなければ今現実に俺が苦しんでいる胸糞悪い気分の説明がつかない。
「お前、一体どうしたいんだ」
「どう、とは?」
首を横向け古泉を見遣ると、今度はすぐに古泉もこちらを向いた。
いつも目が合うと何となく落ち着かない薄茶色の双眸をじっと見つめてみても、古泉の真意と呼べそうなものは微笑の後ろに隠されていて、俺には見えないものらしい。
「男が好きなのか?」
以前にも似たような質問をしていたが、真顔で繰り返すと、違いますと申し上げたかと思いますが、と同じ返答と共に古泉が笑う。
「じゃあ何で…俺にこんなことするんだ」
返事はすぐにない。
ただ曖昧な笑みだけは崩れることがなかった。
わざわざ脅して無理やり。
古泉が俺に対してそうまでする理由がわからない。
最初は嫌がらせかと思った。
そんなに俺という人間が気に入らなかったのか、と思い知らされたような思いだったが、休日こうやって一緒に出かけたがったりするあたり、どうやらそうでもないらしい。
こうやって古泉が触れてくるたび、俺は精神の底辺がじわじわと磨耗していくのを感じている。自分はノーマルだからとか、男に触られるなんて気持ち悪いとか、そういった理由もあるのかも知れないが、もっとずっと心の奥の深い部分が、えぐられるように痛むのは、多分俺にとって古泉が他人以上の存在だったからだ。
謎の転校生。超能力者。SOS団副団長。そして―――
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