過去ログ - まだ、題名がない青い春の物語 U
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24: ◆aLYTkc0YKI[saga]
2015/01/31(土) 21:56:45.57 ID:atZzn7KGo
俺は彼女が好きになってしまったのだ。
最初は、女の子から好意を抱かれることに喜んでいただけだ。それを上から目線で否定していた。
時期を重ねることに、先輩との出会いや、海の事件、文化祭などを重ねていくことに
彼女へ募る思いは複雑になっていった。そして彼女が俺を否定した時、初めて彼女の存在を大きく捉えてしまった。
彼女の顔をよく見なかった。彼女の姿を焼き付けていなかった。
彼女の思いを受け入れなかった。彼女の愛を理解できていなかった。
彼女の世界を辿ろうとしなかった。
俺にとって彼女は何なのか。空想上の生き物のようなものではないのだろうか?
数十分前まで彼女の姿を目に捉えていたのに、その姿はディスプレイに映る二次元の世界のように
偶像となってしまう錯覚を見てしまう。実際には、この世界線に存在しているし、俺と同じ物質で構成されている。
1と0の世界の彼女なんかではなく、彼女は確実にそれ以上の複雑な化学物質で構成されている。
そして今日この空の下で確実に彼女は何かを見て、何かを聞き、何かを想っている。
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