過去ログ - まだ、題名がない青い春の物語 U
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2015/01/31(土) 21:57:13.86 ID:atZzn7KGo
それは今は俺ではないこと。
そう思えばいい。
だから俺は走りだした。
ボロボロになった靴紐を結び直し、東福寺涼の場所へ向かう。
住所は聞いている。というより、何も言わず牧野さんが教えてくれたから。
スマホは手元に戻っているから、地図アプリで彼女の家は一寸も狂いなくたどり着ける。
ギターを担ぎ、自転車に乗り込むと俺は全力で走り抜けた。
もしかすると彼女より早く家についてしまうかもしれない。
付いてしまったところでどうかなるわけでもない。
彼女の思いはどこまで強いものかわからない。
そして、その親の思いもどうかわからない。コロコロと考え方が変わる若者の端くれと思うだろうし
実際そうだろうと自分で納得しかねるぐらい情けない人間だと自負している。
だからこそ伝えるべきなのである。
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