過去ログ - 志希「出来たよ! 理性を吹っ飛ばすクスリ!」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/28(金) 20:29:44.01 ID:1vArhnXFo
侮蔑の言葉に激昂し、時子に襲いかかる。それを読んでいた時子が鞭を横に振るう。
時子は知らなかった。獣の反射神経と運動神経が上がっていることを。さきほどみくが
どのようにやられたかを。だから彼女は獣の頭を狙って、横に振るってしまったのだ。
鋭い空を切る音。時子の表情が僅かに驚きの色を見せ、獣の顔が歪んだ笑みを見せる。
再び低い体勢に入った獣。見ていた三人はこの後起きるであろう惨事が頭を過ぎる。
体当たりをされて、地面に倒されて、馬乗りにされて、そして。
晶葉は飛び出そうとした。これ以上の惨劇を繰り返さないために。
だが彼女たちの予測は裏切られることになった。

「ガァッ!」

低い体勢から繰り出された体当たりに対して時子は膝を上げたのだ。
顔面から直撃して鼻を押さえながら仰け反る獣。笑みを浮かべる時子。
もしも彼女がアイドルをやらず、普通の人生を送っていたらおそらくはここまで膝は
上がらなかっただろう。突撃されても体勢を崩さなかったことも含めダンスレッスンの賜物である。
体勢の崩れた獣にすかさず鞭の一撃が飛ぶ。事務所に肉が叩かれる音と悲鳴が響く。
獣が睨み付けるように時子を見る。痛みによる怒りが目に宿っている。
だが。

「反抗的な目ね。その目……いつまで持つかしら?」

他の者から見ればそれは既に勝敗が決していた。
数分間に渡る鞭打ちにより、獣は頭を抱え床で丸くなって震えるようになった。
時子は唾でも吐き変えようかと口の中で練ったが、さすがにやりすぎかと思い飲みこんだ。


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