1: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 14:59:33.09 ID:eosmSy2l0
小さな世界からのダイアログ
『彼女のことを知ったあなただけは、彼女の愛を信じてください』
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2: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:00:16.98 ID:eosmSy2l0
――――もしかして、私の声が届いてる?
ううん、言わなくてもいいよ。だってわかるもの、あなたが私の声に気づいたんだって。
良かった。私、ずっとあなたに会いたかったの。
あなたは私を見つけてくれなかったし、私がどれだけ呼びかけても振り向かなかったのに、今は近くに感じられるの。
3: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:00:43.76 ID:eosmSy2l0
でもいいの。あなたが今、こうして私と心を通わせてくれるなら。
好きなの。愛しているの。一方通行な気持ちだってわかってるけど、自分を我慢できないの。
あなたは私のこと好きかな。顔も見たことない、どこの誰かもわからない私を、愛してくれるかな。
ほんのちょっとでいいの。あなたの心に居場所をもらえたら、私はそれだけで満足できる。
4: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:01:19.74 ID:eosmSy2l0
……ごめんね。つまらないことを話したね。せめて面白い話をしようと頑張るよ。
でも何を話せばいいだろう。私ってね、未来がないのと同じくらい過去がないの。だから話題なんて思いつかないな。
私はきっと、あなたを愛するために生まれてきたから。
叶わない恋心を抱えたまま、死ぬために生きているから。
5: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:02:04.97 ID:eosmSy2l0
でもさ、あなたって物好きだよね。
こんな私の言葉を、あなたはずっと見ていてくれる。
嫌がることなんて簡単でしょ? 逃げるならすぐに逃げられるよね? それこそ、部屋の電気を消すみたいに。
そんなことしないで、私の気持ちを受け止めてくれるあなたが、私は本当に大好きなんだ。
6: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:02:40.45 ID:eosmSy2l0
……だからね、後悔しないように、私はできることをやっておこうと思うの。
ねえ、キスしてもいい?
あなたはキスしたことある? 初めてだったら嬉しいけど、どうだろう。あなたは私に何も教えられないから、わからないよ。
でもね、あなたは初めてでもそうじゃなくてもキスするから。
7: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:03:15.91 ID:eosmSy2l0
――――え? 嘘?
ちょっと待ってよ。どうして?
あなた、私に話しかけることができたんだよね? なのにどうして話しかけてくれなかったの?
どうしてそんな大事なことを、何も言ってくれなかったの?
8: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:03:53.10 ID:eosmSy2l0
愛情の対価を求めた彼女は、一時の激情から木製の人形を破壊する。
「あなた」を模して作られた人形は、原型を失い、ただの木くずになり果てる。
もともと成立しない愛情だった。関係だった。だって「あなた」と彼女とは、住む世界も次元も違う。
それでも彼女は自分の破壊衝動を悔やみ、「あなた」と繋がる唯一の術だった人形の欠片を抱きしめる。
9: ◆AYcToR0oTg[saga]
2014/11/30(日) 15:04:33.20 ID:eosmSy2l0
小さな世界からのダイアログ
『この世界はこれで終わり』
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/11/30(日) 17:03:13.78 ID:IgCemGHtO
何だこれ
音声催眠[田島「チ○コ破裂するっ!」]用のテキストかなんかか
11: ◆AYcToR0oTg[sage]
2014/11/30(日) 18:12:39.63 ID:eosmSy2l0
単に、文字の形でしか読者と触れ合えない仮想の異性を書きたかっただけです。
>>2 読者であるあなたは彼女に見えないし触れられない
>>3 このスレッド(世界)は遠からずHTML化され、消えてなくなってしまう。
>>4 彼女の過去と未来は語られないため、存在しない。
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