22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/12/03(水) 00:48:15.98 ID:VymGMbfXO
凛「べ、べつに、避けてなんか――
ない。
避けてなんかない。
真姫ちゃんの言葉を、凛はそう言って否定しようとした。
否定しようとして、
凛「…………」
できなかった。
だって、心当たりはあったから。
かよちんが休み時間に話しかけてきても、トイレに行くフリして話すのを避けてたし。
練習終わりも一緒に帰らないようにしてた。
……わかってるよ。
そんなの、凛が一番っ!
でも、こんなの、前まではなかったんだよ!
かよちんを見てもなにも思わなかったのに。
……そうだよ。
こんな風になっちゃったのは……。
真姫ちゃんの方を見る。
そして、凛の頭はカーッとなって――
凛「真姫ちゃんが変なこと言うからっ!」
つい、大声を出してしまっていた。
ここが部室だってことも、皆が周りにいることも忘れて。
真姫「り、りん……」
にこ「な、なに? どうしたのよ!?」
ことり「凛ちゃん? ど、どうしたの?」
絵里「凛、落ち着いて!」
皆の声も、今は凛の耳には入らない。
わかってるよ!
凛がかよちんを避けてることなんて。
だって、そうしないと、胸のドキドキが、痛みが収まんないんだもん!
それが真姫ちゃんの言う通りのものだとしたら……。
…………。
凛は普通じゃなくなっちゃうじゃん!
普通の女の子じゃなくなっちゃうじゃん!
それに、こんな風に思ってるのを、かよちんに知られたら……。
凛「っ!」
――ダッ――
真姫「ちょ、ちょっと、凛っ!?」
花陽「凛ちゃん!?」
着替え終わった練習着も入れてないカバンを持って、凛は走り出す。
――――――
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