過去ログ - 【小ネタ版】幻想にのたうち給う【幻想入り】
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30: ◆eohhG1Orlc[saga]
2014/12/07(日) 02:08:54.21 ID:/GqTrTx+o

 ―白玉楼・庭―

 刃の打ち合わせる音が響く。

 それは、金属のかち合う甲高いそれではなく、木材による乾いた鈍い音だった。

 目まぐるしく、半霊という持ち前の武器を織り交ぜながら肉薄する妖夢が吼える。

妖夢「せやぁぁあっ!!」

現「ふんっ!!」

 二刀を振るう妖夢の手数にものを言わせた猛攻を、俺は一刀による振り降ろしで弾く。

 何合と続いた打ち合いだったが、それもこの一撃で小休止か。

妖夢「……相変わらず、敵いませんね」

現「そうでもない。俺とて力押しをせざるを得ない状況にされた」

妖夢「それで弾かれてしまっているので、私の立つ瀬がないんですが」

 妖夢は苦笑してから、小さく溜め息を吐いた。

現「お前は少々、小柄だからな。俺に力で劣る分、狙いを合わせられれば容易だよ」

妖夢「ぐぬぬ」

 俺がそう言って得意気に微笑めば、今度は彼女の表情が悔しそうなものへと変化した。

 忙しないな、お前。

現「だが、それを補う技能と素早さをお前は持っている。それを活かせよ、そうすればその刃も俺に届こうぞ」

妖夢「以前の様にはいきませんね」

現「あの時は互いに素面ではなかったからな」

 言いつつ、二人で通じているあの時の事を思い出す。



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