過去ログ - 五十嵐響子「ハートフルレインボー」
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2014/12/05(金) 01:49:42.04 ID:O387eX4y0
P 「響子。自分の名前が呼ばれなかったとき、どう思った?」
響子「えっと…残念でしたけど、同じ事務所の他の子がデビュー出来るのは凄く嬉しいって思いました!」
P 「それは本心か?」
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2014/12/05(金) 01:52:37.18 ID:O387eX4y0
響子「そんなことは…」
P 「ここは俺以外誰もいない。ここならいくらでもお前の本心を、言いたいことを言ってもいいんだ」
響子「本心なんて…嫌だなぁ。私は全然そんなの…」
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2014/12/05(金) 01:53:45.80 ID:O387eX4y0
響子「私…今回こそは…。今回こそはCDデビュー出来るんじゃないかって心のどこかで思ってました。いろんな人たちからそろそろCDデビュー出来るよって言われて。自分もすっかりその気になって。CDデビュー決まったらPさんほめてくれるかな?とか、親と友達になんて連絡しようとかそんなことまで考えて…。でも、結果は知っての通り。笑っちゃいますよね。あはは…」
力の抜けた笑いと虚無感が襲ってくる。
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2014/12/05(金) 01:59:40.21 ID:O387eX4y0
響子「本当は悔しいです。私がデビューしたかった。でも、今思えばそうやって結果が出ていないのに油断していたのが悪かったんだと思います。心のどこかで傲慢になっていたんです。ファンのみんなのことじゃなくて、自分のことで頭がいっぱいになるなんてアイドル失格ですね」
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2014/12/05(金) 02:00:52.88 ID:O387eX4y0
Pさんは私の言葉を静かに聞いた後、缶コーヒーをぐいっと飲み干してから静かに話しだしました。
P 「俺も正直なところ響子は今回でデビュー出来ると思っていた。総選挙の順位も良かったし、ライブの主役も務めた。それに、今やっている料理番組の評判も上々だしこないだ出演した映画でも新たなファン層を獲得できたしライブも毎回大盛況だからな。これだけのことをしてきたのがから、響子が今回のメンバーに選ばれることに俺も一片の疑いも持っていなかった」
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2014/12/05(金) 09:24:31.42 ID:QwkCWyfY0
なにがダメだっんだろうな…とPさんが空に向かって呟く。
私も何も答えられず、2人とも黙って空を見上げていた。
夜空を見上げて少し経ってから、Pさんが唐突にこんなことを言い出した。
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2014/12/05(金) 09:25:34.16 ID:QwkCWyfY0
P 「折角の機会だし、今まで一緒にやってきた仕事を振り返ってみないか?」
響子「突然どうしたんですか?」
P 「よくよく考えたらこうやってゆっくり話すのも久しぶりだしな。響子が今までの仕事をどう思っていたかとか聞いてみたいんだ」
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2014/12/05(金) 09:26:03.41 ID:QwkCWyfY0
P 「よし。じゃあ、まずは最初に会った時のこと覚えてるか?」
響子「もちろんです。この事務所にオーディションを受けにきたときに面接してくれたのがPさんでしたよね」
P 「そうだったな。あのときオーディション受けに来ていた子は沢山いたけど、俺は響子を一目見た瞬間にこの子だ!ってビビっと来たのを覚えているよ」
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2014/12/05(金) 09:27:01.52 ID:QwkCWyfY0
P 「響子は最初に会ったときから変わってないよな。どこまでも世話焼きで、仕事場でも積極的にスタッフさんを手伝って。響子の現場はいつも明るくて楽しいってよく褒められるよ」
響子「えへへ…。Pさんが私の為にとってきてくれた仕事、現場を見てくれているって考えたらどんな仕事でも楽しく頑張れちゃうんです!」
P 「やっぱり響子は良い子だな。最初の仕事は覚えているか?」
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2014/12/05(金) 09:27:41.96 ID:QwkCWyfY0
P 「あの時の響子は初仕事とは思えないくらい様になっていた。でも、あのときは新婦役の俳優さんが風邪を引いたから、俺が代わりにその役をやれって言われて驚いたよ。仕事とはいえ、まさか自分が新郎になるなんて思ってもいなかったからな」
響子「Pさんの新郎姿、凄く似合ってましたよ!」
P 「そうか?そう言われると悪い気はしないな。しかし、俺はその後の新婚生活をテーマにしたテレビ企画の方が大変だったよ。いきなりマンションの一室に連れて行かれて『ここでお二人で三日間生活してもらいます』なんて。最初は何の冗談かと思った」
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2014/12/05(金) 09:28:29.93 ID:QwkCWyfY0
P 「あの時は本当にびっくりしたよ。最初は断ったけど、結局はスタッフと響子に押し切られる形で承諾したんだよな。最初は緊張と困惑で凄いギクシャクしたのを覚えてるよ」
響子「私もあの時は人生で一番っていうくらい緊張してました!でも、それ以上に撮影だとは分かっていてもPさんと数日でも一緒に生活できるっていう喜びのがずっと大きくて。この機会に日頃のお礼をしちゃおうって頑張りました!」
P 「夕方から撮影が始まって、最初の夕食に作ってくれたのがオムライスだったな。あのときは一人暮らしで、ろくに手料理なんか食べてなかった時だったから。響子の作ってくれた料理が本当に美味しくて、撮影中なの忘れてがっついてNG出されちゃったんだよな。二日目の撮影でOKが出たからまだ良かったけど。今もそうだけど、響子の料理は美味しいだけじゃなくて安心感があるんだよな」
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