103: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/12/06(土) 21:15:40.89 ID:rQSpFBW+o
「……。助かったわ、だけど、手を貸してくれるならもう少し早いほうが良かったのだけど、」
「今のタイミングが最良です。今より早くても遅くても、私たちは三人まとめて殺される。
きっちり一撃与えられるタイミングがここなのです」
「そう、じゃあ手を貸してくれるのね」
「えぇ。倒します、あの方を」
マミが地面にめり込んだ体を抜き出して、立ち上がる。
「三体、一。ということかしら?」
「よぉくお判りでしょう? 貴女のことを『殺し』ます」
「うふふ、出来るかしら。殺ってごらんなさい! 私もちゃんと本気で殺るわッ!」
マミの中の闘争本能が、目覚める。
立ち上がったマミから獰猛な色が湧き立ち、戦いの才能が表情を塗り潰す。
貪欲な勝利への執念。絶対的な戦いの中でのみ得られる実感。全てを失い、その最果てで見つけた『生きること』への渇望。
例え誰に認められなくても構わない。
誰かの目から見て悪だと罵られても構わない。
そんなことをしていても死んだ君の両親は喜ばないよ、なんて言われるかもしれない。
だけれど、そんなもの知ったことか。死人に口なしだ、否定するならその力で止めてみせろ。
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