過去ログ - ほむら「向日葵と傷」
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30: ◆FLVUV.9phY[sage]
2014/12/06(土) 17:05:02.66 ID:x2ueaAjJo

「誘っているのかしらね、大技を」

 浅く笑う少女には、不相応な不敵さを漂わせ引き金を引き続ける。
 小さな魔女と櫨染色の少女がゼロ距離で対峙する。

 魔女を見下ろし、銃口を突き付ける少女の瞳は、驚くほどにクリアで冷酷だ。
 ただ、目の前のやるべきことを、当たり前のように履行する。それ以上の感情も感慨も存在しない。

 空き缶を拾い上げてゴミ箱へと放り込む、関心としてはその程度なのだろう。

 引き金が引かれる。魔女の体を貫いた銃弾は、これまでと同じように手応えは無い。
 スルスルと、魔女の体が真下からリボンに支えられて迫上がる。

 少女の手元の高さまで持ち上げられた魔女を、柑子色の少女は迷いなく銃身で打ち上げた。
 力強く振りぬかれた銃身からは布束を叩いたような鈍い音だけが響く。

 年端のいかない女の子の膂力とは思えないほどの距離を魔女の体が舞う。
 放射線を描いて魔女の体が結界の端へとぶつかり、跳ね返る。
 そのまま自重に任せて自然落下するかと思いきや、追撃のようにその体にリボンが巻き付いていき、磔にする。

 縛り上げられた魔女に巨大な銃口が向けられる。否、それは大砲であった。
 蔓と木葉があしらわれたその巨大な砲身は健美で過飾。そして何よりも強大だ。



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