78: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/12/06(土) 19:16:34.99 ID:x2ueaAjJo
《使い魔が来ます! 備えてッ!》
《下がりなさいッ! その辺りを一掃する!》
織莉子の予知に映るのは圧倒的な物量の使い魔たちだった。
一体一体が成体の魔女と同質の力量を持っている。まさに規格外の飽和攻撃。
その悍ましい光景は彼女でさえ嫌な汗を噴出させられる。
が、震え慄く暇もなく三人から見て前方。
ワルプルギスの背中の先にある巨大な河川から対地用ランチャーが立ち上がる。
水をかき分けるその姿を確認した三人はこれからここに何が起こるのかを推察して全員が全員大きく後方へと後退する。
マミは抜かりなく拘束用のリボンを回収し、ワルプルギスを開放する。
壊れるとわかっているリソースをむざむざ手放す道理はなく、当然の判断と言える。
そんな短時間にも湧き続け、増殖していく使い魔たちを掃討するために弾頭が打ち出された。
数は十二。
照準から制御まで、その全てを暁美ほむらは外側から魔法で統御し、誘導する。
おびただしく湧き出てくる使い魔たちを爆発が、爆発が、爆発が蹂躙する。
その照準の中央には間違いなくワルプルギスの夜がいるというのに、火炎と煙の中からは狂った高笑いが絶えず聞こえる。
そう、それはまるで『全然聞いていないぞ』とでも宣言するかのようだ。
「ここまでやるとは。彼女もなかなか……」
明らかに国際法に引っかかるであろう代物を引っ張り出してきた暁美ほむらに対して、
美国織莉子は思わず感嘆する。なんという覚悟だろうか、と。
「でも、まだまだみたいよ?」
「大丈夫、私の織莉子への愛もこんなものじゃない!」
あたり一面が廃墟と化した見滝原の町の中で煙の中から煤けた魔女が姿を現す。
「さぁ、第二ラウンドといきましょうか」
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