77: ◆FLVUV.9phY[saga]
2014/12/06(土) 19:15:07.01 ID:x2ueaAjJo
「あらまぁ、決死の攻撃だったのにねぇ。随分と骨のあることだわ。それとも、誰かさんたちが不甲斐ないだけかしらね」
たった一人で魔女の体を同位置に縫い留め続け、
そのうえ牽制程度ではあるが攻撃の手を休めることもないマミは近くに降ってきたキリカに煽りを入れる。
「私の愛はこんなもんじゃない! 見てろよ、化け物。ギッタンギッタンにしてやる」
キリカは言葉だけでマミへと噛みつき、だけれど視線は決してワルプルギスから離さない。
分かっているのだ、この敵からは目を逸らすような余裕などないということが。
リボンの足場に身を預けていたマミの体が大きく揺れる。
脱兎の速度でキリカが再度ワルプルギスへと突っ込んでいく。
マミが跳んでいくキリカの背へと銃口を突き付け、発砲する。
弾丸は示し合わせたかのように飛び出してきた使い魔をぶち抜いた。
その一動作から流れるように足場を移動して連撃へと体制を整えワルプルギスに向けて銃弾をばら撒く。
そして、ばら撒かれた銃弾を遮るために街路樹やら路面やらが巻き上げられるが、
そのすべてが道を作るかのように水晶球によって組み伏せられる。
弾丸による強襲。そして、弾丸に追いついたキリカの黒爪による斬撃。
次いで、キリカの体と入れ替わりにロケットランチャーの嵐が降り注ぐ。
巻き起こる爆風の嵐は離脱途中のキリカの体すら大きく煽り、落下地点を大きく後方へとぶらす。
普通の魔女相手なら圧倒的な過剰戦力。だがしかし、相手は現状最強の魔女だ。
ギシギシギチギチと、拘束用のリボンが嫌な軋みを立てるが、そこには魔女が墜落するような手ごたえはまるでない。
つまり、この猛攻を受けてもなお、魔女は、ワルプルギスの夜は、平然としているのだ。
その証左に下半身に当たる巨大な歯車は相も変わらず不気味に回り続けている。
それどころか、カチカチ、チチチッと機械的な駆動を鳴らして歯車の動きが加速していく。
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