過去ログ - 「キョンと付き合ってみんなの出方をみるわよ!」
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名無しNIPPER
2014/12/29(月) 19:26:41.95 ID:1H6vXYRI0
手持無沙汰となった朝比奈みくるはキョンの様子を窺った。
珍しく穏やかな顔をしているキョンの寝顔に安堵しつつ、ポットのお湯でお茶を淹れる。
「睡眠薬ですよ」
背中を向けたままの古泉一樹は小さな声で説明した。
「看護婦さんが………ですか?」
その説明に対して、誰が投与したのか朝比奈みくるが探りを入れる。
「うふっ。ご安心を。看護師の方ではありませんが、涼宮さんでもありませんから」
その答えを聞いた朝比奈みくるに安堵の色が浮かぶ。
衣類を仕舞い終えた古泉は少し悪戯っぽい笑みを浮かべるとパイプ椅子に腰かけた。
「古泉くんですか?」
朝比奈みくるは古泉に誰が投与したのか予想をつけた。
「でも、ICUなのにいいんですか?」
そしてすぐに新たな不安が浮かんだのか、少々心配げな表情になった。
「ICUに泊まり込めたり、親族でもないのに転院出来てしまうあたりで察してください」
古泉一樹はそう穏やかに言うと朝比奈みくるの淹れたお茶を一口啜った。
それを聞き、朝比奈みくるは全てが合点いったかのように頷いた。
「それと御安心ください。投与者は僕ではありません。そして看護師でも涼宮さんでもありません」
古泉は湯呑を置き朝比奈みくるをからかうかの様に見る。
「え、えっ?じゃあ………長門さん?」
朝比奈みくるは自信なさげにそう答えると、病室の窓辺で読書に励む少女に視線を送った。
「彼女ならもっとも信頼できるのですが、残念ながら違います。正解は医師です。彼は組織が派遣した人間ですから気軽に呼び出せるんですよ」
古泉は空気が漏れたかのような笑い声と共に正解を発表した。
朝比奈みくるはというと見当違いだったのが恥ずかしかったのか赤面して俯いてしまった。
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