113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2014/12/20(土) 08:02:49.10 ID:DL0z8tZuo
私はもう、いい。現実は私自身の嘘で、もう形を保てなかった。
それなら、いっそ壊れることのない夢を見ていたい。
「マドギワさんが結婚したから? 一時の感情で投げやりにならないで」
「写真も、ピアノも、時計も……最初から欲しくなんてなかった」
立ち上がって、道に迷うように部屋をさまよい、行き場もなくベッドへ腰を下ろした。
忍ちゃんは静かに私を見上げていた。
「アイドルなんて、なりたくなかった」
私は独り言のように続けた。
「嘘をついたんです。ごめんなさい」
知っていたつもりだったのに、自分のついた嘘を信じてしまった。
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