過去ログ - 女勇者「帰還後王子と結婚できると思っていたら」
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69: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2014/12/26(金) 18:50:46.45 ID:U3XG8LXV0
勇者「そう、それでわかったの…」

暗黒騎士「魔女に、月光の湖畔と聞いて確信した。あそこは恋人達が集まる定番の場所だし、もしかしたらとな――」

勇者「そうなんだ…」

私との結婚は、王子にとって義務だった。
本当はずっと、魔法使いを想っていたんだ。

王子の私への優しさ、思いやりが嘘だったわけじゃない。
ただ、私を愛していなかっただけで――

勇者「馬鹿みたい、私」

憧れの相手と結婚できると決まって、浮かれていたんだ。
相手の気持ちすら、私にはわからなかったのに。

勇者「ねぇ、暗黒騎士」

暗黒騎士「ん?」

勇者「貴方は――どうして気付いたの?」

暗黒騎士「決まっている」

勇者「――」

暗黒騎士に抱き寄せられる。その腕に強引さはなく、包み込むように優しい。

暗黒騎士「お前を愛している俺には、あいつがそうでないことくらいわかる――」

彼の心臓の鼓動が、嘘ではないと言っていた。
このまま全て委ねてしまってもいい――私の体の力は、ゆっくり抜けていった。


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