29: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/12/27(土) 17:37:38.86 ID:bTDiL5Hz0
次の日もまた、神山高校の女生徒が襲われた。
何やら恐ろしいものの足音が近づいてくるのを俺は感じた。もちろんそれは俺だけが感じているのではないだろう。
パトカーや警察は存在を明らかにして学校の前や周辺を巡回している。それとは別に、学校も集団下校を実施しはじめた。
とはいえ、中学までなら家もそれぞれ近いが、高校となると難しい。せめてもの対策レベルだ。
狙われたのが全て女子で、かつ下校中であったということから、部活動自粛の動きも出ている。古典部はもともとあってもなくても同じようなものだから、俺としては一向に構わないのだけれど。
「ホータロー、ちょっといいかい」
暗くなる前に帰ろうかというところで、千反田や伊原に聞こえないような声音で里志が耳打ちしてきた。
「どうしたんだ」
里志の表情が思わず真剣だったものだから、俺も自然と声が小さく低くなる。
「襲われた三人の女生徒なんだけど、共通点がある」
俺は耳を疑った。共通点。里志がどこからその情報を仕入れてきたのか、実に不思議だ。データベースの自称は伊達ではないということか。
79Res/66.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。