過去ログ - 真姫「世界の中心で」凛「にゃーと叫ぶ!」
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16:名無しNIPPER[sagd]
2014/12/28(日) 23:49:16.16 ID:QQySadaO0
ちょいと投下しやす!






ーー四月

別れの季節が終わり、出会いの季節がやってきた。校庭の桜はヒラヒラと舞い。暖かい風が校舎を包み込む。
そんな音ノ木坂学園の屋上では、今日も乾いた音が鳴っている。

「ワン、ツー、ワン、ツー!雪穂ちゃん、ちょっと遅れてるにゃ!」

「は、はい!」

穂乃果達が卒業して、私達が最上級生。アイドル研究部は今年入部した子も含めて20人前後。
ほとんどの子は予想以上の練習のハードさについて行けず。辞めていってしまった。少しスクールアイドルに対して軽い気持ちで入っていた子も多かったのだ。
しかし贅沢は言ってられない。20人という数字は決して少なくないし、何より後輩がいるというのはいいものだ。

「よーし、じゃあ15分休憩したら、最初から通してみよー!!」

パンっと一際大きくてを叩いて、元気よく告げる凛。すっかりリーダーが板についている。

そんな様子を、私は少し離れたところで腰を下ろして見ていた。
決して先輩風を吹かせてサボっているわけではない。今度、新入部員を含めた全員で歌う曲の作成のため、ちょっと今日はお休みさせてもらってるだけ。
え、結局それもサボってるだろって?
……うるさいわねー、今からやるわよ。


部費で購入した小型の電子ピアノにイヤホンをさす。そのまま目を閉じ、自分の世界に入り込む。
まずは曲のイメージを決める。やはりアップテンポで可愛い雰囲気の……
と、作曲に集中していると、突然首元にヒヤッとした感覚。

「・ぇあ!?」

思わず変な声を上げてしまう。

「ぴゃああ!?」

続いて背後からも変な声。いや、なんであんたも驚いてんのよ!?

「は、花陽!?驚かせないでよ!?」

「ご、ごごごめんなさい!でも、皆も休憩だし、真姫ちゃんも少し休んだらどうかなー、なんて思って」

そう言って水を差し出してくれる花陽。その笑顔はポカポカと陽だまりのようで、この季節にぴったりだった。
……言えない、今まで皆の方見ててサボってたなんて……

「……そうね、ありがと」

素直に水を受け取り、一口飲む。クーラーボックスに入っていたため、冷たくて美味しいけど、働いて無いのに口にするという少しの罪悪感。



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