過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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107:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 22:07:07.36 ID:gIGEqEoto

「くそっ、やっぱりか!」

これまでに見たことのないフォルムのシャドウだ。しかも、ここが一体、階層で言えばどのあたりなのか分からない、つまり、敵の強さは未知である。
だが、この距離で顔をつき合わせて、先制攻撃をしないわけにはいくまい。俺はダンテを繰り出し、閃光を帯びた羽ペンの先で、蛇の浮遊している空間を薙ぎ払った。
が。……これはどういう事だろうか。
ダンテの放った剣閃は、蛇にダメージを与えることなく、まるでその体に吸い込まれるかのように吸収されてしまったではないか。

「マジかよ」

キシャアアア。などという声を上げそうな勢いで、蛇が体をのた打たせ、吼える。……とっさに、俺がその場から飛び退いたのは、ファインプレーと言っても良いだろう。
次の瞬間、さきほどまで俺の立っていた床を焦がしながら、巨大な炎の塔が噴出してきたのだ。
―――マジかよ。心中で、先ほど口走った言葉を復唱する。
炎の向こうで、蛇がまた新たに攻撃を繰り出そうと、体を震わせている。
付きあいきれるか。俺は、見なかったことにする。とでもばかりに、蛇に背を向け、そのまま一目散に走り出した。しかし、俺が逃げ出したことに気づいた白い蛇は、空中を泳ぐようにして、俺を追いかけてくる。しかも、速い。
追いつかれる。と、背筋に寒い物を感じた瞬間―――俺は、何かにぶつかり、後方へと弾き飛ばされ、尻餅をついてしまった。

「痛って……!?」

壁にぶつかった感じとは違う。一体何ごとかと視界を凝らした俺は、一瞬、目の前の光景が信じられず、我が目を疑った。

女の子である。
西洋の血が流れているのか、白い肌と、短いプラチナブロンドを持ち、青いドレスに身を包み、分厚い本を小脇に抱えた、下手すれば俺よりも年下に見える少女が立っていたのだ。

「あぶなっ」

何故、こんなところに女の子がいるのか。兎にも角にも、俺は目の前の少女に向かって、早く逃げろと叫ぼうとした。が、舌が上手く回らない。
少女は、そんな俺の気が急くのをなだめるかのように、俺を見下ろし、一瞬、ニコリと、極上の微笑みを作った。そして、視線を俺の後方……せまり来る蛇へと移し、左手に持った、分厚い本を開き、そこからカードらしき紙切れを一枚取り出した。

「ドロー、ペルソナカード」


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