過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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151:名無しNIPPER[saga]
2015/01/01(木) 19:04:01.58 ID:t8V4LTxho

『時間は、三十分を少し過ぎたところよ。今のところ、通信に異常はないよね?』

「はい、大丈夫です」

天田が、ありもしないイヤフォンを弄るような動作をしながらそう返答する。ドアの向こうに、シャドウが居るらしき気配はない。しかし、体育館の時のようなケースもあるので、慎重を心がけるに越した事は無い。
引き戸に手を当て、後ろの三人を振り返る。天田とコロマルは、神妙な顔つきで肯き、妹は、なにやらワクワクしたような笑顔を浮かべていた。メンタル強いな、我が妹よ。

「いくぞ」

ガラ。俺が腕を引くと同時に、そんなチープな音と友に、目の前が開ける―――

はずが。

「……なに、これ、机?」

現れた光景を前に、流石にぽかんとした様子で、妹が呟く。
ああ、見たところそのようだ。俺にとっても見慣れた、北高備え付けの机と椅子。それらが、まるで昔のどこかの映画で見たようなバリケードのように、無造作に積み上げられているのだ。そんなおかげで、部屋の中の様子などは判りもしない。

「……新手の、嫌がらせですかね」

嫌がらせか。同じ精神攻撃の一種でも、体育館のヤツらと比べて、えらく可愛いもんだな。同時に、よりいっそう理不尽な苛立ちを感じないでもないが。

「ダンテ!」

分厚いバリケードに向けて羽ペンを薙ぐ。一瞬、触れたら爆発でもしないかと心配したが、そういった事象は起きず、バリケードは容易く吹き飛んだ。何だったんだ、マジで。

そこらに散乱したバリケートの残骸(別名、机及び備え付けの椅子である)を蹴飛ばしながら、ずかずかと職員室内へと入っていく。
俺の目に映る限り、室内に、シャドウらしき姿は見当たらなかった。連中のトレンドは、姿を隠すことなのだろうか。
ペルソナを解除しないまま、俺は背後の三人に、それぞれペルソナを召喚するよう促す。言われるまでもなく、天田とコロマルは、既に体から、青い光を発し始めていた。


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