過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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155:名無しNIPPER[saga]
2015/01/01(木) 19:12:02.65 ID:t8V4LTxho
一閃、爆発音にも似た破壊音と共に、十数枚ほどの窓ガラスが、一度に砕かれた。幸いなことに、外は風が強い。狭い空間を、空気が移動する音がして、タルタロスの外へと、毒霧を含んだ空気が零れだしてゆく。

「ぷはっ」

数秒後、もうある程度毒が薄まったと判断したのか、天田が足りない酸素を求めて、呼吸を再開した。
ほぼ同時に、俺と、妹も、すっかり欠損した酸素を補うために、あわてて横隔膜を動作させる。

「この野郎……ボッコボコにしてやる」

姑息な奇襲に加えて、姑息な攻撃手段をくらい、俺の温厚さは遥か彼方に飛んでいった。闘志がメラメラと湧いてくる。それに呼応するように、ダンテの羽ペンが閃光を放ち始めた。

「くらいやがれ!」

沸き立つ情念を吐き出すように叫ぶ。ダンテが一直線にシャドウへと接近し、たっぷり助走を付けての薙ぎ払いを、砲身部分に向けて叩き込んだ―――
と、思った瞬間。

スポン。

砲身が、土台ごとすっぽ抜けた。

「何っ!?」

標的を失い、敢無く空を切るペン先。
何が起きた―――職員室内に、何かが羽ばたくような音が響く。音を発しているのは、たった今、戦車からすっぽ抜けた、砲身だ。
白い仮面を被った、小人の様なシルエットが、砲身を抱え、まるでハチドリが飛ぶかのように、空中に浮遊しているのだ。

「分離した……!」

天田がそう告げると同時に、俺は状況を理解する。
そうだ、思い出した。職員室に出るシャドウは、『二体』だった。


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