過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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8:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:06:42.39 ID:gIGEqEoto

「お前の武運を祈ろう」

再び、男の声がして、俺は意識を、階上の男に向ける。
男が、くい。と、左手を持ち上げ、

「あと十秒だ」

と、手の中の何かを見つめながら言った。

「今のは……お前は、一体―――」

渇いた喉から、やっとの思いで声を紡ぎ、男にむけて放つ。
その、直後。
ゆらり。
突然、目眩とともに、奇妙な感覚が俺を襲った。
足元で、重なり合っていた何かと何かがずれるような、震動にも似た浮遊感。

「うわっ―――」

一瞬、階段から足を踏み外しそうになったのを、寸でのところで踏みとどまる。
一つ息をつき、頬を伝う冷や汗を拭う……そして、気づく。
俺の周りの大気から、あの、冷たく、音を持たない気配が、消え去っていた。
更に、次の瞬間。

「あれ、キョンくん?」

すっかり階上に注目していた俺を、階下へと引き戻す、聴き慣れた声。
振り返ると……そこあったはずの、あの漆黒の柩は、影も形もなくなっていた。
その代わりに、枕を小脇に抱えた、寝ぼけ眼の妹が、柩があったのと同じ場所に立っていた。


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