4: ◆TiRzdTjl.s[saga]
2015/01/02(金) 06:57:35.76 ID:nHKi7DHO0
ビクッと階段を踏み外したような感覚で目を覚ます。ジャーキングというやつだ。
あまり自覚はないが、疲れているのだろうか。
会議中でなくて良かったと心から思う。
時刻は5時42分。季節は10月なので少し肌寒いが気合いで布団を畳む。
いつもより少し早いので、余裕を持って支度ができた。
今日はそこそこ良い天気ではあるがバイクに乗る気分にはなれず、車で行くことにした。
今朝見た夢が、自分の死ぬ瞬間が頭から離れない。
明晰夢というやつだったのかもしれないが、あまりにもリアルティのある夢だった。
突っ込んでくるトラックも、ひしゃげていくバイクも、血みどろの自分も鮮明に覚えている。
まるで、本当に自分が死んだのかと錯覚してしまうような、そんな夢だった。
あの悪夢のことは忘れようとハンドルを握りなおすも、ふと思い出す。
ここだ。
夢の中で、自分が事故にあった場所。
あのときと同じく、前のバンに続いて交差点に進入し、直進する。
一瞬、体が粟立つような感覚がした。
対向の右折車線、今にも飛び出さんとしているトラックはまさに自分を轢き殺した物だった。
いや、あれは夢だ。
だが、もし、今日もバイクで来ていたらあれは現実となっていたのだろうか。
本当にあれはただの夢だったのだろうか。
血だらけで横たわる自分の姿がまたも脳裏をよぎる。
あのとき、自分は確かに死んだのだと思えてならなかった。
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